発売元 : Nautilus Records
http://nautilus.shop-pro.jp/

Flexible music talk  (音楽柔!)          1   2   3

・シンセの限界とは5(終)
但しデジタルだから薄っぺらで痩せた音とは一概に言えません。デジタルピアノやオルガンなど音色数が少なく、且つアンサンブルも想定したタイプの楽器は、そこそこ存在感のある音質が得られている事を考えると技術力云々ではなく、やはり設計思想の問題のように思えます。アナログ音楽(高価)とデジタル音楽(安価)の住み分けという経済優先の単純思考のみでなく、今一度生楽器に肉薄する音作りの意地を見せて頂きたいものです。(8/8)

・シンセの限界とは4
たいがいのシンセにはアンサンブルされたPR用のデモ演奏が用意されています。専門家によって作られたそれらのサンプルは非常に良く音がブレンドしていますが、必ずしもそのイメージで他の楽器ともブレンドするとは限りません。音が溶け合わない、または競合出来ないという場合の多くは音のコアの部分の質の違いが原因です。とりわけ近年のデジタルシンセでは、コアの質よりもDTMを想定した自己完結性能に主眼が置かれています。(8/7)

・シンセの限界とは3
先に述べた理由で、新しいシンセを導入した瞬間から「音の見本市」状態のシンセを使い易い楽器に仕立てる為のエディット作業が始まります。稀にそのまま使える音色があったとしても自分が必要とする音色の大部分はプリセットをヒントに構成し直していきます。その数およそ100〜150程度としても、最低200時間以上が必要です。しかしこのように入念なセッティングで演奏に望んでも、尚アンサンブルでの結果が思わしくない事がしばしばです。(8/6)

・シンセの限界とは2
シンセを購入した際にあらかじめセットされている音色がいわゆるプリセットですが、これらは謂わばそのシンセの「顔」のようなモノで、機種ごとの特長を生かした如何にもそれらしい音作りがされています。つまり発音の瞬間にインパクトを与えるような音、それが販売戦略にとって重要であることはよく理解出来ますが、楽器としてはいささか問題です。何故なら演奏時に於けるインパクトとは曲中で演奏者が意図的にもたらすべきものだからです。(8/5)

・シンセの限界とは1
ズバリ、エディットの限界。終わり・・・では身も蓋もありませんよね。自分は過去40年近くシンセと戦って(?)きた故、それなりに思うところがあります。まず、何故シンセと戦わなければならないかという事ですが、それは工場出荷時のシンセが楽器としての体を成していない場合がほとんどだからです。楽器というものは演奏者の表現力に追従出来なければなりません。中でも追従能力の高い楽器がいわゆる「名器」ということになると思います。(8/4)

・3Dな音って何?5(終)
私たちは心や気持ちの状態を表す時、よく3D的な表現を用います。「心が満たされる、溢れんばかりの闘志、気持ちが沈み込む、浮き足立つ」など何れも物体や体の状態になぞらえています。壮大とか雄大とか宇宙的などのパノラマ的イメージは既に3Dですし風景や情景描写に至っては言うまでもありません。このように音楽の本質は3Dであることを理解しイメージする事が、より親和性の高い音楽を目指す上で不可欠ではないかと思います。(7/31)

・3Dな音って何?4
「コントロールによる3D」に対して「ナチュラル3D」というのはどうでしょうか。例えば出音を聴いて「深みのある音、厚みのある音、透明感のある音」などと表現する事がありますが、深み、厚みとは立体的イメージそのものですし、透明とは向こうが透けて見える様子という事で、立体的イメージの一種とも言えます。元々音は「コアと輪郭」の様に3D的に認識される事も多く、むしろ3D的なイメージとアプローチがよりナチュラルであると言えます。(7/30)

・3Dな音って何?3
明瞭さの度合いをコントロールするという発想は、平面のキャンバス上で遠近法や陰影法などを用いて立体感を表そうという絵画的技法によく似ています。それを演奏で実現させるためには、出音を構成するそれぞれの要素ごとに「限りなく明瞭」から「限りなく不明瞭」に向かって無段階的なコントロール技術の習得が重要でしょうが、更に重要な事は音楽を果たして三次元的イメージを表わすツールとして理解出来ているかどうかでしょう。(7/29)

・3Dな音って何?2
ここまでは至極当たり前の話で単なる確認作業です。このテーマの主旨はそんな事ではなくて、一言で云えば「楽器音そのもので3Dを表現しよう!」というものです。要は出音に奥行き感があれば良いという事です。前述の様に奥行きは明瞭の度合いをコントロールする事で表現出来そうに思えますが、さて、その「明瞭」には如何なる要素が含まれるのでしょうか?取りあえず音量、音色、輪郭、歯切れ、指向性、響きなどが挙げられそうです。(7/28)

・3Dな音って何?1
もとより3Dとは立体(的)、それに対して2Dは平面(的)という意味ですが、要は奥行きの有るや無しやということで、それを音楽に当てはめると一体どういう事になるのでしょうか。
まずは文字通り、ステージや会場の奥行きを利用した楽器(音源)の配置が考えられます。音というものは当然ながら距離が近いほど明瞭に聴こえ、遠くに行くに従って徐々に明瞭さが減衰していくので、その効果を意図的に利用すれば奥行き感を演出できます。(7/27)

・アドリブ(インプロビゼーション)5(終)
他方では「常に可能な限り同じ演奏を」というニーズが(主に商業的に)存在します。その多くは「完成物」として商業的に安定供給する意味合いのものです。それらの意図やニーズを否定する事は出来ませんが、ある意味創造性やイマジネーションを故意に封じ込める努力と工夫が別途必要になります(私の場合)。そのようなケースを除けば、仮に昨日と今日の演奏が酷似していたとしても、たまたま諸条件がよく似た日だったという結果です。(7/25)

・アドリブ(インプロビゼーション)4
このように説明するとまるで機械仕掛けのような印象を持たれるかも知れませんが、実際にはそんな事はありません。単に「喜んで欲しい、気持ち良くなって貰いたい」と思っているだけの事なのです。ただ音楽というものは他者との関わりを前提とした瞬間に、前述した様な内部システムの構築とその活用が不可欠となるであろうという事です。何故なら「他者に嘘をつきたくないから、他者を裏切りたくないから」という一念ゆえの事であります。(7/24)

・アドリブ(インプロビゼーション)3
一方で内的条件では思考や学習、経験や訓練など積み重ねによるところが大部分で、安定的且つ予測とコントロールが容易である事が望ましいと思います。要素としてまず「何の為にどのように関わりたいのか」という独立性の高い基本姿勢が必要ですが、それ以外では「アンテナ機能」で情報を集め「フィルター機能」で必要な情報を選び出し「演算機能」で
情報分析と発音方法の決定・・・といったように全て外的要因が絡んできます。(7/23)

・アドリブ(インプロビゼーション)2
演奏をアートとして捉える時、環境や状況と無縁に音を発する事はあまり意味を成さない様に思えます。意味合いはどうあれ、その場のその瞬間に最も相応しい音を提供しようという試みこそが進歩向上の由縁であり、必要性、必然性の根拠足り得るものと考えられます。ある演奏者がある瞬間に発すべき音は外的条件と内的条件によって決定されますが、このうち情報量が多く流動的で変化の振幅が大きく、より傾注すべきは外的条件でしょう。(7/22)

・アドリブ(インプロビゼーション)1
私の音楽のルーツはアドリブです。そしてこれは半世紀近くの間一貫して変わっていません。それが証拠に私は昨日と同じ演奏を今日行うことが出来ません。それは楽譜を前にして楽器を使って音を発するに至る為の私自身の内部システムに起因します。簡単に言えば「昨日上手くいった事は今日上手くいく事と何の関係も無い」「今日上手くいく為には今日という日が理解出来なければならない」云うまでもなく昨日と今日は全く違う日です。(7/21)

・キレイな音5(終)
キレイな音に目覚める為の良い方法があります。それは他の様々な楽器とのアンサンブルの機会をより多く持つ事です。その中では音の純度を高める為ひたむきに努力を重ねてきた人たちのノウハウが飛び交いその想いすらも垣間見えてきます。そしてそれらの音と呼応し合い溶け合う為には同じレベルの音でなければ適わない事にすぐに気が付く筈です。そこであなたはこう思います。「ただただそうであって欲しい。いや、そうあらねば!」と。(7/19)

・キレイな音4
例えばピアノ初心者の場合「楽譜通りに弾いたのに音がキタナイと怒られた」などという事はまずありません。中級では「ムラなくしっかりしたタッチ=デカイ音」を要求される筈です。上級になりようやく「曲想に合わせた解釈や奏法=表現力」が求められる様になります。が、さて、これまでの過程でどこかにキレイな音を発する為のカリキュラムがあったでしょうか?そう、テクニック至上主義の世界ではそんな事にかまけている時間はないのです。(7/18)

・キレイな音3
楽器の中には初心者と熟練者の音色の差が甚だしく違っていて、「ヒドイ、キタナイ、ウルサイ」を連呼されつつ罵声や怒声に耐えて忍んで修行に励まなければならないものもあります。このような場合は自ずと初めからキレイな音が目標となり、上達に伴って耳も訓練されていきますのであまり心配はないでしょう。問題はそうでない楽器の場合で、例えばピアノ、ドラム、ギター、電子楽器・・・弾けば簡単に音が出る類のものは要注意と言えます。(7/17)

・キレイな音2
なぜいきなりキレイ云々なのか?楽音の要素には他に「大きい小さい」「太い細い」「硬い柔らかい」などありますが、これらは数値的に照合可能で客観的に理解し易いのに対し「音が汚い」とか言われると、何か理不尽な誹謗中傷を受けた様な気がしませんか?それは一重に数値的客観的照合が難しく主観的でプライベートな聖域とされる事が多い由縁でしょう。その為どうしても後回しに・・というより、最後まで見過ごされたままだったりします。(7/16)

・キレイな音1
音楽と言えばまず楽器(声や拍手も)。どんな楽器でもいいから手に取ったら、まずはキレイな音を出して見よう。ハイッ・・・出来ません、出ませんよね。キレイな音なんてそう簡単に出せません、と自ら思える人はそれなり優秀な人です。キレイとデモナイ音の違いがある程度解っていますから。しかし本当のところ自分の音がキレイかどうかは自分では解らないもので、ただただそうであって欲しいと願うばかり。そういう気持ちはとても大切です。(7/15)

・はじめに
タイトルはそのまま「オンガクヤワッ」と読みます。よく目にする「夜話」の意味は「気軽に聞ける話」というような意味らしいので、その上をいく「ぐにょぐにょの話」にしようと思います。勿論限りなく自由にという意味もありますが、初めに本筋からの逸脱を宣言する事で、いわゆる硬派の方々、正統派の方々からのご批判やお叱りを少しでも免れようといった姑息な考えが多少は・・というかすごくあります。あ、いきなり兵器の話になるかも知れません。(7/13)